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その後、1977年11月の(アンプ/チューナー総合カタログ)にも価格1万円アップの@で 掲載されていました。
同じソニーのESシリーズのプリメインアンプTA-1120F及びFM専用チューナーST-5000F共々、いずれも大変に長く継続販売されていました。
ソニー以外では、このような1モデルが7~10年も発売され続けられたという例を私は知りません。
ESシリーズの(F)は、人によっては、FETの(F)だという方も居られますが、ESシリーズ最後の意味のファイナルの(F)だと私は思っています。
ちなみに、この後、発売されたアンプ・チューナーは、ES-Ⅱシリーズと謳われました。
このTA-2000Fに興味を抱く方は、オーデイオマニアでも相当ハイレベルな方が多いと思います。
念の為、このプリアンプの機能面で特筆すべき点を私が挙げるとすると、それは、フォノ①②をそれぞれ全くの独立回路とし、別基板としており、万が一どちらか片方が回路不良になっても、もう片方でレコードが聴けるということです。
フォノ①は、MCカートリッジがそのまま使用出来るよう超低ノイズのヘッドアンプをイコライザー回路の前に配し、又、MMカートリッジも使用出来るよう背面パネルの(入力インピーダンスセレクターSW)にて切り替え出来ます。
又、フォノ②は、MMカートリッジ用ですが、超低ノイズの為、MCカートリッジも直接繋いで十分実用になります。
尚、このフォノ②基板にはマイクアンプも装備されており、他のソースとのミキシングもハイレベルで使用出来ます。
上記以外の特徴については、とてもこのコーナーでは記載しきれませんので、ネット等で(オーデイオの足跡様ほか)チェックして下さい。
ソニーが全世界に向けて開発発売した、インテレグテーテッドアンプTA-1120/TA-1120A/TA-1120F及び初代プリアアンプTA-2000に対する真空管アンプの優位性は、フォノイコライザーアンプ部の耐入力電圧だけになっていましたが、それもTA-2000Fの出現により真空管アンプの優位性は無くなり、急速に各社ともトランジスターアンプの開発に傾斜しました。
この時代ソニーが他社に無い優位性は、半導体製造工場を自社内に持ち(厚木工場)、開発アンプ等の要求仕様に合わせ調達出来たことです。
このTA-2000Fも、世界初のオールトランジスターアンプでのフォノ耐入力電圧300mV達成の為に新たにトランジスター・FETを開発しDC150Vのコレクター電圧を掛ける事によって達成しました。
本機のシリアルNoは、(201886)及び電源コードの印字は、1972年です。通常、生産は、電源コードの印字の1~2年後ですので、実際の生産は、1973~1974年頃と思われます。
累計使用時間が大変少なく完動・超美品の逸品と謳った主な理由は下記の通りです。
①本機のVUメーターランプが写真の通り、ほとんどガラスの黒化が有りません。経験上かなり少ない累計使用時間と推測しました。。
①-①ソニーESシリーズのFMチューナーのダイヤルスケールランプ及びプリアンプTA-2000/TA-2000FのVUメーターランプは、全くの同一仕様です。(8V0.3A)のヒューズ型ランプです。
ヒューズ型ランプのガラス内部は、長年の使用により徐々にガラス内部がススにより黒化してきます。内部の黒化の為、いくら外から清掃しても、黒化は消えません!!。
本機のランプは、良く見れば、少し黒化が見られる程度でまだまだ十分使用可能な整備後は、保管している同一仕様の新品ランプを装着し、オリジナルのランプは、予備として2個付属致します。
②背面パネル及びピンジャックにサビ・クスミのほとんど無い事。
②-①ピンジャックは、極微コンパンドにて何回かポリッシュしただけで、かなりピカピカになりました。
②-②この事からも、非常に程度の良い環境で使用されていただろうと推測出来ました。
以上の理由による累計使用時間が極端に少ない、この程度良き本機を今後、20年、30年と御使用頂く事を念頭に、私が、これまでソニー製アンプ・チューナー及びヤマハ製アンプ・チューナーを約200台ほど整備した経験から、信頼性の低い部品を高信頼性部品に新品交換しました。
主な交換部品と交換理由を下記に列記致します。
①AC100Vラインに入っているスパークキラー(2個)の交換。
私は、これまで5台のスパークキラー不良を整備しています。この内、1台は、実際に、その不具合発生の瞬間に遭遇しています。
その瞬間は、プシュと音がし、同時に白い煙が出、強い刺激臭が発生しました。ビックリしました。!!
このスパークキラーの不良率は、結構高いので、必ず交換すべきと思います。
交換したスパークキラーは、オリジナルと同一メーカーの岡谷電機産業製の最高グレード品のXE1201とAU120033です。!!
②電源トランス脇の2個のブロックコンデンサー以外の全基盤の全電解コンデンサーをオーデイオ用高性能新品に交換。
私は今まで電解コンが原因の音出し不良の経験は有りませんが、経年による容量値の変動による音質変化は、当然考えられるので全交換する事にしています。
勿論、容量値は、オリジナルと全く同一とし、耐圧は、長期信頼性の確保と外観上のバランスから2~3倍の耐電圧値としています。
容量値の完全同一値は、簡単なようで、大変です。例えばフォノ基板に採用されている、3V/150μFは、現在入手が非常に困難です。しかし、私は執念で、6.3V/150μF(ニチコン製)を捜し求め、今後の事も考慮し100個購入し保管しています。
尚、この電解コンデンサーのオリジナルとの対応表も資料添付致します。(転用とさせて頂きます。)
③オリジナルのソリッド抵抗(1/2W型)(全5個)を酸化金属皮膜抵抗(2W型)に新品交換。
このソリッド抵抗は、経年変化で、抵抗値が上昇するものが発生します。私は、アンプで5台の不具合要因の経験が有ります。不良率はかなり高いです。大体10個中2個は、40年以上の経年品ですと公差(10%)をオーバーしています。
このソリッド抵抗とヒューズ抵抗及びハンダ付けに替わるワイヤーラッピングは、各メーカーの設計者が、部品メーカーのセールストークに乗せられて採用したようですが、いずれも短命に終わり、2~4年で市場から消えました。
④音量VRをアルプス製高級デテントVRに交換済み。(同一仕様です!!)
このボリュームは、現在、100KΩ以下の抵抗値が標準在庫品で本機に使用されている250KΩは入手がほぼ能の
私は、このTA-2000Fの他にTA-1120A及びTA-1120F等、今後15台程の整備残がある為、予備を含め20台分購入し在庫しています。!!!
⑤このプリアンプの売りであるフォノ耐入力電圧300mVを達成する為に採用した、ソニー純正高耐圧トランジスター2SC926Aは、残念ながら信頼性が低く、私がこれまで整備した10台中3台が、このTrの不良でした。
このTrは、最初にTA-2000Fに採用され、(モールドは赤橙色)その後、ES-ⅡシリーズのTA-4650等にも採用されだしました。(モールドは黒色)
私の経験上、最初の頃の(赤橙色)の物より、その後の(黒色モールド品)の方が信頼性が高いような気がします。
このソニー純正高耐圧Tr 2SC926Aは、TA-2000Fに全部で14個使われていますが、この内不具合が発生するコレクター印加電圧100V以上は、8個です。(8個ともDC150Vのコレクター印加電圧です!!)
従って、この8個を全部、高信頼性の互換品に交換済みです。
この互換品は、(コレクター~エミッター間電圧)は、ソニー純正2SC926Aの210Vに対し250V、及び許容コレクター損失は、320mWに対し600mWと約2倍の値です。
又、写真でも分かると思いますが、大きさも約2倍ぐらい違います。当然、極間リード(足)も互換品の方が広くDC150Vの印加電圧を考えると互換品の方にアドバンテージが有ります。
尚、この互換Trは、元々カラーテレビ用で非常に信頼性の高いデバイスです。
尚、このDC150Vが印加される回路は、全てバッファー的回路の為、音質に影響を与える心配は無いと思います。
交換箇所・互換品の詳細等は、資料を付属添付致します。(尚、この資料は転用とさせて頂きます。)
私は、この互換交換用Trを100個程保有しております。
又、ソニー純正2SC926A(黒モールド品)も20個程保有していますが、これは中電圧印加の部位での不良交換用です。
⑥B/C/D/E4枚の基板押さえ金具のウレタンクッションは、40年以上も経年しますと、ボロボロになり、手で触っただけでポロポロ取れてしまいます。
この為、この古いウレタンクッションを完全に除去し、新たに高性能のポリウレタン製で同一寸法の品物に交換済みです。
⑦フォノイコライザー回路にDC35Vを供給する電源ラインにシリースに入っている抵抗(カーボン1/4W型・・・抵抗値は、生産ロットにより220Ω~510Ω)各チャンネルごとに入っています。(2個使用)を高信頼性の金属皮膜抵抗(通称キンピ・・誤差1%)1/2W型に交換済み。
このオリジナル抵抗は、過去、1台だけですが、2個共オープン不良でフォノ①②とも出音せずの不良原因でした。
⑧本機のVUメーターランプは、前述通り全くの新品同様でしたが、これは予備として保管して頂きたく付属添付と致し、本機には、新品を装着しております。
尚、このランプは、現在及び今後とも需要衰退の為、ほとんど入手です。
私は、5年程前に50本を確か単価程で入手しましたが、現在は、なんと@(送料別)でネット販売されています。
以上が主な交換部品の概要ですが、交換を伴わない整備内容は、フォトアップの写真の後に後述致します。
尚、本機から取り外した部品の内、トランジスター(2SC926A)を除くコンデンサー・抵抗・ボリューム・スパークキラーは、参考までに同梱付属させて頂きます。
(基本的に再利用についての保証は一切出来ません!!)
各基板から外した部品は、基板ごとに分けて小袋に入れて有ります。基板名も表示して有ります。
次に本機の外観・内部の概要と最終音出しチェックの概要を下記に列記致します。
(外観・内部の概要)
①フロントパネルは、目に付く大きなキズは有りませんが、小さなキズが何箇所か有ります。写真を見て気に成る方は、入札を御控え願います。
及び各ツマミ類とも目につくキズ・クスミ・汚れ等、全く無く、又刻印文字の切れ・かすみも全く無く大変キレイです。
②背面パネルは、サビ・キズ・くすみ等全く無く、大袈裟に云えば、新品同様です。
②ピンジャック・アースターミナルともキレイに整備済みでピカピカです。
③電源コード及びプラグ電極とも、キレイに整備済みで、ベタ付き等全く無く大変にキレイです。
④ボンネットケースは、上面奥にタッチペイントの跡が4箇所程有りますが、それ以外は、キズ・サビ・汚れ等少なくキレイな部類と思われます。
⑤底板は、黒色塗装の塗膜が厚いせいか、サビ・キズ・汚れ等、ほとんど無く大変にキレイです。
⑥シャシー内部も大変にキレイです。
シャシー内部は今後の耐久性を考え、船舶用防錆・防湿・潤滑剤クレ6-66にてポリッシュ済です。
(最終音出しチェックの概要)
①全入力の正常入力を確認・・・フォノ入力は、MCカートリッジ(オーデイオテクニカ製AT31E)及びMMカートリッジ(オーデイオテクニカ製AT13E)を使用
マイクは、ソニー製(F-V750P)を使用
フロントパネルのAUX3のジャックは、変換アダプター(RCAプラグx2をφ6.3mmステレオ標準プラグに変換)を使用
②フォノ2は、MMカートリッジ用ですが、ここに低出力のMCカートリッジを入力しても、VRを大きくするだけでノイズも無く十分実用になります。
③出力は全出力の正常出力を確認・・・パワーアンプ(ソニー製TA-3130F)に繋ぎ全出力チェック
ヘッドフォンジャックから変換アダプターを使用して、スピーカーに直接接続して正常音出しを確認。(この使い方は、能率の良いスピーカーなら、6畳間ぐらいならば、純コンプリメンタリ回路による良好な音質のヘッドフォン回路が組み込まれている為十分実用になる旨、取り説の11ページに記載されています。)
④音量VR・バランスVR・背面の半固定VR・ヘッドフォンVR・マイクVRにガリ・不快なノイズの無き事を確認。
⑤ロータリーSW及びレバーSW類の各動作に伴うショックノイズ等、不快なノイズ無き事の確認。
以上です。付属品は下記の通りです。(尚、書面は全てコピーです。)(いずれも転用!!)
①本機に装着されていたVUメーターランプ(2個)
②ピンジャックプロテクター(20個入り)(オーデイオテクニカ製AT6063R)新品
③メーカーの紹介記事・専用カタログ・オーデイオの足跡様の記事・取り説(日本語)・サービスマニュアル(英語)をクリアーバインダー(黒)に入れてあります。
④TA-2000F設計者の解析記事コピー(ラジオ技術1971年1月号掲載記事コピー)
⑤ソニー純正高耐圧トランジスター(2SC926A)と電解コンデンサーの互換品に対する資料コピー
⑦日本語のサービスマニュアル全16ページコピー(モノクロですが、非常に鮮明で特に巻末の回路図は、どんな資料よりも鮮明だと思います!!)これらをセルケースに入れて有ります。
⑧本機から取り外した旧部品一式(但し、トランジスターは除く)
尚、約45年程前の製品です。私の手を離れた後の保障は一切致しかねます。
あくまでも品の為、神経質な方や完璧を求める方の入札は、御遠慮願います。
ノークレーム・ノーリターンを御理解し、遵守出来る方のみの御入札を御願い申し上げます。
但し、落札入手後、1週間以内で、(電源が入らない)・(音が出ない)・(酷いひずみ音)等、重大な不具合については、元払いにて返送後、修理後元払いにて再発送、修理の場合のみ返金に応じさせて頂きます。(但し、ヤフー手数料・送料等差引きの金額です)
(入札に関する重要事項)・・・下記4項目に該当する方は入札を御控え願います。たとえ入札・落札されても(落札者都合による削除)処理をさせて頂きます。
①評価新規の方。
②評価の内、(非常に悪い)が全評価の5%以上の方。
③外国人で日本語の読み・書きが出来ない方。
④落札後、2日以内の取引ナビ連絡及び5日以内の御入金手続きの出来ない方
落札後の御入金は、(ヤフーかんたん決済)のみの限定です。
発送は、(ヤマト宅急便)又は(ゆうパック)のみの限定です。
発送料金の元になる荷物サイズは、(120サイズ)です。
元払い・着払い・配達時間の御指定等、落札者様の御希望に従います。
それでは、ヤフオク10枚(主に外観写真)、イメージアップ27枚(主に内部写真)、合計37枚の写真を御覧頂き、御入札の御参考になさって下さい。
* * * この商品案内は、大きい画像を70枚程度まで増やせる いめーじあっぷを使用しました。 (無料)* * *
(追記-1)部品交換については前述していますので、それ以外の主な整備内容について列記致します。
①フロント化粧パネル及び各ツマミ類をお風呂ルックにて丁寧に洗浄・乾燥後、クレ製自動車用表面処理剤(LOOX)にてポリッシュ。
②丸型ツマミの止めイモビスをサビ取り後、防錆処理。
③背面パネルのピンジャック及び半固定VR軸及びマイクジャックを極微コンパンドにてポリッシュ・その後クレ製LOOXにてポリッシュ。
④DINジャックの極小さなサビ取り及び防錆処理。
⑤背面パネルそのものを、クレLOOXにてポリッシュ。
⑥電源コード及びプラグを無水アルコールにて清掃及び電極刃を極微コンパンドにてポリッシュ。
⑦マイクジャック及びヘッドフォンジャック及びAUX3入力ジャックを極微コンパンドにてポリッシュ。
⑧入力ピンジャック類及びMICジャック及びAUX3ジャック及びヘッドフォンジャックをクレ製プロ用接点復活剤を極細の綿棒にて清掃。
⑨マルチコネクター接点部とプラグイン基板の接点部を無水アルコールにて清掃後、綿棒に接点復活剤を付けて塗布。
⑩ロータリーSW及びレバーSWの接点部周りをエレクトリッククリーナーにて清掃・乾燥後、極細の筆にて接点復活剤を塗布。
⑪シャシー内部を清掃と今後の防錆処理としてクレ製船舶用防錆・防湿・潤滑剤(6-66)にてポリッシュ。
⑫電源トランス及びブロックコンデンサーをクレ製LOOXにてポリッシュ。
⑬レバーSW軸を極微コンパンドにてポリッシュ。
⑭ロータリーSW及びレバーSWの機構部(クリックボール部)に二硫化モリブデン配合グリスを塗布。
⑮フロントSW部シールド板及び背面パネルのシールドケースをクレLOOXにてポリッシュ。
⑯全基盤及びマルチコネクター及び各SW部及び背面のピンジャック類のハンダ部点検及び修正。
⑰各プリント基盤のマウント部品の傾き修正。
⑱全ビスをチェックしサビの有るものは、同一仕様のサビ無し品と交換しています。
この頃のESシリーズのFシリーズのビスは、バインド型タッピンビスでナベ型と比べ高さが低く直径が大きく板金との接触面積が大きい優れ物です。
私は、これまでESシリーズのアンプ・チューナーを5台ほどジャンクにしていますので、その全ビスを薬液サビ取りにてサビを取り、その後防錆処理を行い保管しています。
以上が部品交換整備以外の主な整備内容です。
(追記ー2)TA-2000Fの高信頼性パーツについて。
①電源トランスは、ESシリーズに共通するカットコア・バランス巻き・100%ピッチ詰めで優秀トランスメーカーである、オーデイオマニアなら誰でも知っている(タムラ製作所)への特注品です。
この頃のESシリーズは、約9割が欧米への輸出でしたから、全世界で使用出来るよう電圧切替器を装備し、100V/117V/220V/240Vで使用可能です。
この為、ESシリーズの電源トランスは、バランス巻きとし、中間タップを出して全世界の商用電圧に対応出来るようにしています。
②ロータリーSW及びレバーロータリーSWは、ESシリーズに共通ですが、全てアルプス電気への特注品です。
各回路に応じて(ショーテイングタイプ)(ノンショーテイングタイプ)を使い分け、操作時の切り替えノイズを皆無にしています。
又、固定接片は、可動接片を上下から挟み込む構造になっており、何十年にわたる経年にも劣化せず切り替えノイズが発生しません。
③ヘッドフォンジャック及びAUX3入力ジャックは、安物の民生用ではなく、業務用の通信タイプで高耐久性です。
④VUメーターは、BTS規格の業務用の高精度・高信頼性のものです。
⑤電源スイッチは、これもESシリーズに共通する物ですが、オムロン製マイクロSWにアルプス電気製レバーロータリーSWを組み合わせたもので、大きな電流容量の確保と電源OFF時のショックノイズレスを実現しています。
⑥4枚のプリント基盤を装着するマルチコネクター(22P)は、ヒロセ電機製のダブル接点の高信頼性の品物です。
プリント基盤4枚の内、電源基板(E基板)を除く(B)(C)(D)の3枚の基板は、左右チャンネル対象になっている為、表裏どちらを差し込んでも動作します。(片チャンネル不良時などのチェックに便利です。)
このことは、和文サービスマニュアルの5ページに記載されています。
⑦背面パネルからフロントパネルまでの入出力線は、バネ状のシールドパイプで完全にシールドされています。
更に極少レベルの信号線は、このバネ状パイプの中に更に細いバネ状シールドパイプの中に入れられ完全にシールドされています。
ここまで徹底してシールド処理されている事は驚きです。
この方法は、TA-2000Fだけでなく、プリメインアンプのTA-1120/1120A/1120F及びTA-1130等でも採用されています。
⑧フロントサブパネルに取り付けられている、ボリューム・ロータリースイッチの取り付け用六角ナットは、取り付け面に接する側に3個のツメ(突起)が有る特殊形状の六角ナットです!!。
スプリングワッシャーを不要とし、この3個のツメ(突起)が、取り付け面に食い込み弛みが生じない仕組みです。
一般的なスプリングワッシャーと六角ナットの組み合わせよりも、はるかに弛みのこない優れ物です。
この特殊六角ナットは、ボリュームとかスイッチの部品メーカーからの付属品で無く、ソニーが独自にナットメーカーに特注した物のようです。
⑨この頃のESシリーズから次世代のES-Ⅱシリーズは、配線材は全て(ロー引き麻糸)によるワイヤーハーネス(束線)を採用し、それぞれ電線加工メーカーに特注していました。
誤配線防止とトータルコストダウンを図る為でした。元々は、電電公社の機・交換機等の仕様でしたが、それを、いち早くソニーが民生用として採用したものです。
このワイヤーハーネスは、(連続二重結束)という手法です。単独結束のように、麻糸が、どこかで切れても、バラけて周囲に脱落する事が無く、安全な方法です。(写真を参照願います。)
(追記ー3)私の出品品で特別に、VR及び各SW等で作動時に伴うノイズ発生の特記事項が無い限り
そのような不具合は、有りません。